きさらぎ駅は日本のインターネットコミュニティで都市伝説として語られている架空の鉄道駅である。
私はこの元ネタは知りませんでしたが、こういう話、大好きだ!
だから映画『きさらぎ駅』、視てみました。
(多少のネタバレを含みます)
予告編はこちら↓
『きさらぎ駅』
2022年 日本映画
上映時間 :82分
監督 :永江二朗
キャスト :常松祐里 本田望結 莉子 寺坂頼我 木原瑠生
目次
あらすじ
大学生堤春奈は卒業論文のテーマに「神隠し」を選び、異世界に行って生還したという葉山純子という女性を訪ね、当時の状況を聞き取る。
それは葉山がいつもの電車に乗っていたところ、ないはずのトンネルを通り始め、そこを抜けると「きさらぎ駅」という見知らぬ駅に到着し、そこで数々の奇妙な体験をし、最終的に光の扉にたどり着き、生還した、という話だった。
その話をもとに、堤春奈は葉山が実際に辿ったルートを正確になぞり、「きさらぎ駅」にたどり着こうとする・・・。
感想
二部構成のドラマ
この映画は二部構成になっていて、前半は葉山純子の視点で、完全一人称で描写されます。後半は堤春奈が実際に異世界にいく話で、これは一人称ではありません。
前半はFPSのような映像
前半の一人称視点はゲームのFPSのような映像で、ありそうでなかった面白い試みだと思いました。
ホラー演出に関しては「ドン!」という大きい効果音とともに、怖い顔が突然出てくる、という、月並みな演出なので、正直あまり怖くなかったですね。
タイムリープものでもある
この映画はホラー映画ですが、同時にタイムリープものでもあります。
葉山純子が異世界で出会う人物は、若者3人組、サラリーマン、そして葉山純子が教師をしている高校の生徒、宮崎明日香。
堤春奈が異世界に行ったときも、全く同じ人物たちとともに「きさらぎ駅」に降り立ち、基本同じことが起きるのですが、堤春奈は葉山から何が起こるか聞いていてあらかじめ知っているので、堤春奈が色々行動することによって、葉山のときとは違う展開になります。
葉山純子が異世界から救出することができなかった宮崎明日香。彼女を救出するために堤春奈は異世界へ向かい、歴史を変えるために色々行動するわけですが、最後ついに葉山の話で聞いていた「光の扉」に辿りつきます。
ラストのミステリー的な仕掛け
ここからの展開がホラーというよりミステリー!で、私は面白いと思いました。
この仕掛けを味わうために、この映画を視る価値があると思います。
キャストについて
キャストの話ですが、まず主演の常松祐里ですが、彼女は常に緊張したような深刻そうな表情をしていて、ホラー映画向きだとは思いますが、少しは弛緩した表情も見せてほしかったと思いましたね。
人間そんなに常に緊張してはいないでしょう。まあこれは演出の問題でもありますが。
次に出番が多いのが、フィギュアスケーターでもある宮崎明日香役の本田望結ですが、常にかよわくキャーキャー言っているだけで、正直演技力のなさが気になってしまいました。
若者3人組のチンピラ男の彼女役で莉子が出演しています。
彼女はlemino配信ドラマの「放課後ていぼう日誌」で主演を務めていましたが、魅力的な女優だなと思いました。
今作では少し不良っぽい女性役でしたが、脇役ながらなかなかの演技力で、今後注目の女優だと思います。
まとめ
さて、まとめとして、ネットの都市伝説をテーマにしたこの作品、ホラー映画としての怖さはイマイチでしたが、ミステリーとしての最後の仕掛けはとても良かったです。
おすすめできる映画です!
個人的評価 7/10(10点中7点)
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