これぞ振り切ったおバカ映画！『セミマゲドン』をアマプラで視た感想

セミマゲドン！！

このなめきった邦題は、このおバカ映画にはぴったりだ。

『セミマゲドン』

2018年　アメリカ映画　原題：CICADA!

上映時間　　：約82分

監督　　　　：デイヴィッド・ウィリス

まずは予告編を見てほしい。

伝説のおバカ映画『恐怖！キノコ男』に匹敵するCGのショボさをわかっていただけただろうか？

落ちぶれた元メジャーリーガーのジョニーは、鬱屈した日々を過ごしていた。そんな中、なぜか巨大化したセミの大群がロサンゼルスを襲い始める。ジョニーは親友のバーテンダー、ストリッパーの彼女、そして途中合流した昆虫オタクの男とともに生まれ故郷を守るためにセミに立ち向かうことを決意する！

冒頭、少年時代の主人公ジョニーとおじさんコーチが野球の練習してます。

そしてコーチがジョニーに「逃げるな！野球は人生そのものだ！この１球にお前の人生をぶつけろ！」などとかっこいいことを言っています。

すると突然、変異したセミに首を後ろを刺されたコーチ、ボカーンと頭が吹っ飛びます。

はい、ここ笑うところです。

目の前でコーチのアタマが吹っ飛ぶのを見た少年ジョニーの反応は、天を仰いで「No～～～！！」

見事なまでの学芸会演技です。

あまりにひどいので、ぜひ一見していただきたい！

そこからジョニーがメジャーリーガーになり、落ちぶれるまでが一気に描かれ、ジョニーは現在はストリッパーの彼女の送り迎えをやっているようです。

ここで気になったのはストリップシーンで乳首丸出し！

キッズはいらねえ、これは大人の映画なんだよ！とでも言いたいのでしょうか？

（スポーツジムで視てたから、周りの視線が気になっちゃったじゃないか…）

この先もお色気サービスシーンが結構出てきます。

もう一つ気になったのは執拗な韓国車ディス！

主人公は韓国車のキアに乗っているのですが、執拗に「だから韓国車はダメなんだ！」などというセリフが繰り返されます。

このセリフ、いりますか？

脚本家の個人的感情を入れているとしか思えない。

そこから主人公の親友と昆虫オタクのセミ研究者の男が加わり、4人で、巨大ゼミと戦うことになるのですが、まあ、予告編を見ればわかる通り、この映画はコントレベルのおバカ映画です。

これはディスっているわけではなく、コントのようにセットはチャチだが、しかしコントのように面白い、という意味を込めて言っています。

全ての演出が、雑、適当、あるシーンでは主人公の彼女役の女優が笑いそうになっているカットが普通に使われていたりします。

セットすらなく、ほとんどのシーンがグリーンバックの合成で撮影されている、とこんな感じですが、この映画は面白いんです！

この手の映画は下手に真面目に作られるよりも、これくらいおバカに全振りしてくれたほうが、視る側としては楽しめます。

IMDbでもジャンルはホラーではなく「コメディ」になってます。

B級映画の中ではとびぬけて面白いと言えるこの映画、あえて欠点をあげるとすれば、この内容にしては上映時間がちょっと長いと感じましたね。

この内容ならば１時間くらいでちょうどよい。

さて、みんなでつっこみを入れながら、笑いながら視るべきこの映画ですが、お色気シーンがあるので家族団らんで視るのは難しいのが残念。

カップルで、夫婦で、仲のいいグループで、楽しんでいただきたいと思います。

あ、この映画、エンドクレジットの最中にメイキングとNGシーン集が流れるのですが、「この映画自体がNGシーン集みたいなものだろ！」とつっこみたくなりました…。

個人的評価：７／１０（10点中7点）

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