メジャーなアニメではありませんが、最終話でのヒロインの自己犠牲ラストが有名なこの「ボスコアドベンチャー」。
子供が安心して観られるほのぼのアニメでありながら、ラストはかなり切ない感動展開。
ゆかいな仲間たちと一緒に、全26話の冒険の旅に出発しましょう!
(ネタバレありでお送りします)
1986年 日本アニメ 全26話 各話30分
原作 :トニー・ウルフ
監督 :杉山卓
(声の出演)
フローク :中原茂
タッティ :石丸博也
オッター :山寺宏一
フードマン :銀河万丈
ジャック :はせさん治
フランツ :緒方賢一
ダミア :吉田理保子
目次
あらすじ
水の妖精、フォンテーンランドのアプリコット姫。
彼女が次の金環食である、「太陽の指輪」までに王位を継承しなければ、世界中の水が干上がってしまう。
ボスコの森に住むフローク、タッティ、オッターの3人は、悪の親玉スコーピオンの手先、フードマンにつかまっていたアプリコット姫を救出し、飛行船、ボスコ号に乗って、アプリコット姫をフォンテーンランドに送り届ける冒険の旅に出る。
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キャラクター紹介
アプリコット姫(アプリ)
本作のヒロインでフォンテーンランドの王女。
人型の妖精で、エルフのようなとがった耳を持つ。
水の妖精なので、あまりに寒いところにいると凍ってしまう。
困っている人を見捨ててはおけない優しい性格で、そして勇敢。
その優しさと勇敢さから、時に暴走し、フロークたち3人を困らせることもある。
フローク
カエル。ボスコ号一行のリーダー。
カエルなので泳ぎが上手い。
勇敢な熱血行動型で、考える前に体が動く、典型的な主人公気質。
声優の中原茂氏の声のカッコよさも相まって、カエルであることを忘れてしまうほどの主人公感。
タッティ
カメ。
メカに強く、ボスコ号を含め、ボスコ号一行が使用する数々のメカを制作する。
フロークとは対照的に慎重で思慮深い性格。
フロークとは性格の違いからよく対立する。
オッター
カワウソ。
ボスコ号のエンジンに相当する釜焚きを担当する。
高所恐怖症。
臆病で心配性な性格で、誰かと対立することはほとんどない。
その臆病な性格ゆえに敵に捕まらずに済み、仲間の救出のために活躍する、というエピソードもある。
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主題歌
オープニングテーマ:「ときめきはForever」
エンディングテーマ:「晴れた日にも愛をください」
歌手はともに声優の日髙のり子。
どちらもいい曲だが、特にオープニングの「ときめきはForever」は、これから始まる希望に満ちた冒険を感じさせる古き良きアニソン、という感じで素晴らしい。
ボスコアドベンチャーの世界観
犬、猫、カエル、そして人間型など様々な種類の生物が平等に知性を持ち、文化的な生活をしているという、童話のような不思議な世界。
皆口裕子と山寺宏一のテレビアニメデビュー作
本作は現在まで活躍を続ける名声優の皆口裕子と山寺宏一の、テレビアニメデビュー作となります。
2人ともこの時点でクオリティの高い仕事をしているのが、よくわかります。
感想
子供が安心して観ることができる、古き良きアニメ
最近のアニメは「スパイファミリー」のような一見子供向けに見えるアニメでも、意外と残酷描写があったりと、安心して子供に見せられるアニメというのは「アンパンマン」「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」「サザエさん」「ちびまる子ちゃん」くらいしかありませんが、この「ボスコアドベンチャー」は現代のアニメのような残酷描写、暴力描写、深刻なシーンなどはまるでなく、安心して子供に見せられる古き良きアニメだと言えます。
対立と仲直りを繰り返しながら絆を深め合っていく、王道冒険アニメーション
フローク、タッティ、オッター、そしてアプリの4人は、時にケンカし、仲直りし、時にお互いを疑い合ったりしながら、フォンテーンランドを目指す中で徐々に絆を深め合っていきます。
おバカな悪役3人組
毎回登場し、コントのようなおバカさを発揮して笑わせてくれるフードマン、ジャック、フランツの悪役3人組。
フードマンがボスで、他の2人が手下、という関係ですが、手下のジャックとフランツの憎めないおバカっぷりが毎回楽しいです。
このおバカ3人組の関係は、ディズニーアニメ映画の「ヘラクレス」に登場する、ハデスとペインとパニックの悪役3人組に少し似ていると思いました。
感情的になるとオネエ言葉になるフードマンの設定も楽しい。
子供だましのメカが多数登場するが、楽しい
プロペラが小さすぎる飛行船、ペダル式の洞窟探検車、潜水艇など、「いや、それは無理でしょ」と大人が見ると苦笑してしまうようなメカが多数登場。
リアリティのあるメカにこだわる宮崎駿監督に見せたらこっぴどく叱られそうですが、これはこれで見てて楽しい。
中盤、女性敵キャラのダミアが登場
フードマン、ジャック、フランツの毎回登場する悪役3人組は、あまりのダメさから降格となり、中盤、ダミアという女性の敵キャラが登場し、フードマンに代わってスコーピオン一味の指揮をとることになります。
ダミアはフードマンよりは明らかに優秀で、ダミア登場以降、フードマンのダメさ加減が強調されて描かれることになり、悪役3人組はこの作品の重要なお笑いパート担当になります。
メインキャラ以外のキャラもかわいい
メインキャラクターの4人、アプリコット姫、フローク、タッティ、オッターももちろんかわいく、魅力的ですが、ボスコの森に残った他のキャラも本当にかわいく、レギュラーで登場しないのがもったいないくらいです。
特に各エピソード後のおまけコーナーに登場するウサギの「ラビィ」は本当にかわいく、毎回楽しませてくれます。
アプリコット姫とフロークの淡い恋愛要素もあり
人間型の妖精とカエル、という史上まれに見るヘンテコカップルではありますが、この作品には主人公フロークとヒロインアプリコットとの淡い恋愛要素もあります。
とは言っても手が触れあって赤面する、といったレベルの微笑ましいものですが、観ていると、フロークがあまりに人間的すぎて、カエルであることを忘れてしまいます。
終盤、今まで登場した仲間たちが全員集合する王道展開
終盤、スコーピオンの手下の兵士との闘いで、ボスコの森の仲間たちやフロークたちが今まで助けてきたキャラ達が全員集合して今度はフロークたちを助ける、という、どこかのゲームなどでも見た展開ですが、そのワクワクさせる王道展開が、このアニメでも繰り広げられます。
感動、そして切ないラストシーン
「太陽の指輪」に王座に座ることに成功し、フォンテーンランドの女王となったアプリコット。
「命の泉」はよみがえりますが、そのひきかえとして、アプリコットは泉と一体になり、その姿を消してしまいます。
アプリコットの自己犠牲によってめでたしめでたしのハッピーエンドとなりますが、アプリは死んだわけではなく、姿を消しただけで、心はずっとフロークたちと一緒に旅を続ける、という素敵な、そして少し切ないエンディングになります。
本来楽しい曲のはずの、アプリ、フローク、タッティ、オッターの4人が歌う挿入歌、「ボスコアドベンチャー」が少し切なく聴こえるのが不思議なところです。
まとめ
1986年放送のこのアニメ、私は前半のみ観たことがありましたが、後半、そして最終話を観たのは今回が初めてでした。
わがままを言い、王座につくの嫌がり、フロークたちと衝突しながら成長し、そして最後はみんなの幸せのために、泉と一体化し、姿を消したアプリコット。
全26話、観る側もアプリ、フローク、タッティ、オッターと共に冒険してきたからこそ、感じられるこの感動、そして切なさ。
あなたも是非、味わってみてください!!
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