漫画の実写化の成功例は少ない中、稀に見るほどの高評価を獲得した実写ドラマ版『ゆるキャン△』。
何度も観ているお気に入りの作品ですが、今回あらためて鑑賞し、感想を書いてみたいと思います!
(ネタバレなしのレビューです)
『ドラマ ゆるキャン△』
2020年 日本作品 全12話 各話約30分
脚本 :北川亜矢子
音楽 :小田切大
監督 :二宮崇 吉野主 玉澤恭平
(キャスト)
志摩リン :福原遥
大垣千秋 :田辺桃子
犬山あおい :箭内夢菜
各務原桜 :柳ゆり菜
鳥羽美波 :土村芳
土岐綾乃 :石井杏奈
目次
- あらすじ
- 『ゆるキャン△』という作品について
- アニメではなく原作を意識して制作された作品
- シーズン1はクリスマスキャンプまでの内容
- シーズン1の感想
- 漫画実写化が成功した3つの理由
- 福原遥と大原優乃はリアルでも親友
- 芸人ヒロシがカメオ出演
- まとめ
あらすじ
ソロキャンプが大好きな女子高生の志摩リンは、ソロキャンプをしていた湖畔キャンプ場で静岡県から山梨県に引っ越してきたばかりだという少女、各務原なでしこと出会う。
なでしこは富士山を見るために自転車でキャンプ場まで来たが、疲れて寝ているうちに夜になってしまったという。
リンと焚火を囲んで話す中で、キャンプの魅力に目覚めていくなでしこ。
やがて2人が同じ高校の同級生であることがわかり、野外活動サークルのメンバーの大垣千秋、犬山あおい、そしてリンの友達の斉藤恵那も巻き込んで、5人のゆるいキャンプ物語が始まる。
『ゆるキャン△』という作品について
漫画家「あfろ」氏による漫画作品。
2015年より「まんがタイムきららフォワード」にて連載中。
山梨県を舞台に女子高生がキャンプをする、というお話で、ソロキャンプとグループキャンプ、それぞれの良さ、楽しさをバランスよく描いている。
青春ものによくある恋愛や、いさかい、もめごとなどは基本的に描かれず、仲良くゆるいキャンプ模様が描かれることが特徴。
名称こそ変更しているが、実際のキャンプ場や観光地をモデルとしてリアルに描いていることも、魅力の1つである。
アニメではなく原作を意識して制作された作品
クオリティの高いアニメ版と比較されることの多いこの実写ドラマ版『ゆるキャン△』ですが、製作スタッフによるとアニメ版ではなく原作漫画を忠実に再現することを目指して制作したとのこと。
シーズン1はクリスマスキャンプまでの内容
実写ドラマ版『ゆるキャン△』はシーズン2まで制作されていますが、シーズン1は原作の単行本でいうと4巻のクリスマスキャンプまでの内容となっています。
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シーズン1の感想
キャストについての感想
福原遥(志摩リン役)
現実の女優、福原遥は外向的でとても明るい性格なので、志摩リンとはキャラが全然違いますが、自分と異なる性格のキャラを、よく演じ切ったという印象です。
志摩リンのハマリ役の女優は他にいたかもしれませんが、アウトドアの美しい風景の中、映える彼女の美しさは、誰にも真似はできないでしょう。
この作品は彼女のモノローグのシーンがとても多いですが、モノローグ中の彼女の表情の演技が「とても上手い」と私は思いました。
このドラマに出演後、彼女はNHKの連続テレビ小説『舞いあがれ!』の主演を務め、トップ女優への階段を着実に上っています。
大原優乃(各務原なでしこ役)
明るく元気いっぱいななでしこ役は、彼女にぴったり!
とは言いつつも、原作のなでしこそのまま、という印象ではなく、微妙に異なる新たな各務原なでしこを生み出した、という感じでした。
このドラマのメイキング映像も見ましたが、メインキャスト5人の中では彼女が1番、人気キャラを演じることにプレッシャーを感じている様子でした。
田辺桃子(大垣千秋役)
個性的なキャラである大垣千秋を見事に演じた田辺桃子。
個人的な印象では、演技に関してSNSなどで最も高い評価を受けていたのは彼女ですね。
素の彼女は少しエキゾチックな正統派美女、という感じですが、前髪ぱっつん、黒縁丸メガネの個性的な大垣千秋を、まさに「そのまま!」という感じで演じ切って話題になりました。
箭内夢菜(犬山あおい役)
少しだけきつめの顔の箭内夢菜さんは、原作の犬山あおいとはキャラが違う印象。
しかし原作のゆる~い喋り方はそのままに、少ししっかり者の世話焼き具合を増した感じに、新たな実写版犬山あおいを違和感なく演じました。
志田紗良(斉藤恵那役)
彼女はかなりのハマリ役だと思いました。
メイキング映像によると、彼女も恵那と同じマイペースタイプとのこと。
福原遥と2人のシーンが多いですが、原作のゆるくコミカルな空気が、上手く作れていたと思います。
楽しくいい雰囲気で撮影できたことがよくわかる
メイキング映像では、女子学生の合宿のような楽しい雰囲気で彼女たちが楽しんで仕事していた、ということが伝わってきました。
福原遥、大原優乃、箭内夢菜のYoutubeチャンネルでも、いまだにゆるキャン△メンバーで集まって楽しそうにコラボしていることから、彼女たちにとって本当に楽しい思い出の撮影だったのだということがわかります。
キャンプギアを見る楽しみもある
原作漫画やアニメ版では、登場人物が使っているキャンプギアのメーカー名などは仮の名前が使われていましたが、この実写ドラマ版では現実にも存在するキャンプギアが使われています。
「モンベル」のテント、「ヘリノックス」のチェア、「ドイター」のシュラフ、「キャプテンスタッグ」のアルミロールテーブル、「コールマン」のクッカー、「スノーピーク」のマグカップなど、キャンプ好きなら1度は見たことがあるキャンプギアたちが登場し、これらを見る楽しみもあります。
静かなワクワクを盛り上げる音楽も秀逸
小田切大氏による、ドラマのゆるい雰囲気を壊すことなく、キャンプに向かうときの静かなワクワク感を盛り上げる音楽も、本当に作品に合っていると感じます。
主張しすぎることなく、作品に彩りを添えている感じで、素晴らしいです。
オープニング主題歌はH△Gの「瞬きもせずに」
オープニング主題歌はH△G(ハグ)の「瞬きもせずに」。
アニメ版の亜咲花のオープニング曲も元気いっぱいのポップチューンでよかったですが、こちらもそれとはまた違った方向性の元気いっぱいの曲で、ドラマ版にぴったりの選曲だと思います。
エンディング曲はLONGMANの「Replay」
こちらはアニメ版のエンディング曲、佐々木恵梨の「ふゆびより」とは全く違う方向性の曲。
ミドルテンポのロックチューンで、こちらもドラマ版の世界観にぴったりの曲だと思いました。
完璧なハマリ役だったあねしこ役の柳ゆり菜
ハマリ役とはまさにこのことと言わんばかりにハマっていた、なでしこの姉、各務原桜役を演じた柳ゆり菜。
出番は多くありませんが、あねしこが具現化したらこうなる、というのを示してくれた感のある、完璧なハマリ役でした。
「孤独のグルメ」と同じ、「ながら見」向きのドラマ
ハラハラドキドキするようなストーリー展開が全くなく、基本的にほのぼのとした日常が描かれるだけのドラマなので、集中して観る必要がなく、あの人気ドラマ「孤独のグルメ」と同じような、食事・作業などをしながらの「ながら見」に向いているドラマだと思います。
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漫画実写化が成功した3つの理由
1.メインキャスト5人が全員本格派女優
よくある演技力のないアイドルのごり押し出演ではなく、メインキャストの5人ともしっかりとした実績と演技力のある若手本格派女優をキャスティングしたことが、成功の1番の要因だと思います。
2.コスプレ感がない
残念な漫画実写化によくある、髪の色や服装を無駄に原作やアニメに寄せてコスプレ感が出てしまう、というものがありますが、この作品には全くそれがありません。
これがもしなでしこ役の大原優乃の髪の色がピンク色だったりしたら、一気にコスプレ感が出て残念な感じになったと思われます。
3.原作の演出を無理なく実写に落とし込んでいる
この実写ドラマ版は驚くほど原作漫画の再現率が高く、「ここまで再現するか?!」と驚かされるシーンもありますが、中には、この演出をそのままやったりさすがに無理がある、というシーンもあります。
そういう漫画ならではのシーンは無理には再現していません。
その取捨選択が非常にうまく、視聴者が引いてしまうような無理のある演出、というものが全くありません。
福原遥と大原優乃はリアルでも親友
福原遥と大原優乃のYoutubeチャンネルで何度も仲良くコラボしていることからもわかりますが、この実写ドラマ版『ゆるキャン△』でリンとなでしこを演じた2人は、ローティン向け雑誌「ピチレモン」の専属モデル時代からの親友です。
彼女たちの仲良しぶりは、福原遥のYoutubeチャンネル「福原遥とふくはらはるか」、大原優乃のYoutubeチャンネル「ゆーのちゅーぶ」で見ることができます。
彼女たちがリアルでも仲良しだからこそ、いい雰囲気で撮影することができ、いい作品になったことは間違いないと思います。
芸人ヒロシがカメオ出演
原作漫画にはない、ドラマオリジナル要素として、シーズン1の8話と11話にキャンプ好き芸人として有名なヒロシがカメオ出演しています。
出演シーンはとても短いですが、ヒロシのキャンパーとしての活動を知っている人にとっては嬉しい演出です。
まとめ
漫画作品の実写ドラマ化の稀に見る成功例として、高い評価を受けた実写ドラマ版『ゆるキャン△』。
愛をこめて感想を書いてみましたが、いかがでしたでしょうか。
原作ファンはもちろん、原作を知らずともキャンプ・アウトドア好き、ほのぼの日常系ドラマ好きの方にも自信を持っておすすめできる、そんな良作ドラマです。
まだ観ていない方はぜひ!
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