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【アメリカの終末】Netflix映画『終わらない週末』の感想・レビュー

2023年の年末に話題になった、超大国アメリカの終末をテーマにしたNetflix映画『終わらない週末』。

往年のスター、ジュリア・ロバーツイーサン・ホークが出演しているこの映画、前知識なしに観て、感想を書いてみたいと思います!

(決定的なネタバレはしていませんが、物語の大まかな流れについては言及しています)

終わらない週末

『終わらない週末』

2023年 Netflix映画 原題:Leave The World Behind

上映時間 141分

原作   :ルマーン・アラム

監督   :サム・エスメイル

脚本   :サム・エスメイル

(キャスト)

アマンダ   :ジュリア・ロバーツ

クレイ    :イーサン・ホーク

GHスコット   :マハーシャラ・アリ

ルース    :マイハラ・ヘロルド

ローズ    :ファラ・マッケンジー

アーチー   :チャーリー・エバンス

 

目次

 

あらすじ

ニューヨークで暮らす、人嫌いの主婦アマンダ。

週末を家族水いらずでのんびり過ごそうと、豪華な別荘を借りてバケーションを楽しんでいたが、何らかの原因でスマホやパソコンをネットに接続することができなくなる。

そして別荘に、その別荘の持ち主だが、ニューヨーク周辺が停電になり、自宅に帰れなくなったので、別荘に泊めてほしいという富豪の父娘がやってくる。

その後、サイバー攻撃により、アメリカ全土で不可解な事故が連続して起こり始める。

 

感想

冒頭から人の不安を駆り立てるような音楽

冒頭から、いかにもサスペンス、といった感じの人の不安を駆り立てるような音楽が鳴り響きます。

画面はとても地味ですが、私はサスペンスが大好きなので、この不安な音楽だけで冒頭からワクワクしました。

 

往年のスター、ジュリア・ロバーツが主演

往年のスターと言ってしまっては少し失礼かもしれませんが、ひと昔前の大スター、ジュリア・ロバーツが主演です。

2~30年前は、アメリカで制作されるあらゆるロマンティックコメディに彼女が出演しまくっていて、至る所であの輝く笑顔を咲かせていた印象があります。

かなり歳をとってしまいましたが、彼女のあの独特の話し方はまるで変っておらず、懐かしい感じがしました。

シリアスなこの映画ではあまり見ることはできませんが、顔の下半分が全て口になったような、あの満面の笑顔の魅力は変わりません。

 

イーサン・ホークが演じるのはあまりにも平凡な夫

数々の名作映画で主演を務めてきた名優、イーサン・ホークがこの映画に出演していますが、演じるのはあまりにも平凡で頼りなげな、人のいい、主人公アマンダの夫、クレイです。

これまでの映画で数々のかっこいい主人公役を演じてきたイーサンですが、この映画での平凡で頼りなげな男性役も、なかなかにハマっています。

 

超豪華な別荘でバカンスする一家

無駄に広い、超豪華な別荘(もちろん定番の屋外プール付き)でバカンスを開始する、ジュリア・ロバーツ演じるアマンダ、イーサン・ホーク演じるクレイ、そして息子と娘の4人家族。

どうしてアメリカの家とか別荘ってこう無駄に広いんですかね。

日本人の感覚ではちょっと理解しがたいです。

 

バケーションを楽しむ中やって来る見知らぬ2人

アマンダの一家がバケーションを楽しむ中、夜間に突然訪れてくる人が。

その2人は立派な身なりの黒人男性とその娘で、ニューヨークのマンハッタンの自宅周辺が停電になって家に帰れなくなったので、自分の持ち家であるその別荘に泊まらせてほしいと言ってきます。

彼らをすぐ信用して泊まらせてあげようとするクレイと、見知らぬ人を信用しようとしないアマンダ。

夫婦の性格のはっきりとした違いが、ここで露わになります。

 

黒人が白人を見下す側に

本作のテーマとは関係のないことですが、アマンダたちがバケーションを楽しむ中、突然訪れてきた2人。

黒人の父娘ですが、父親のGHスコットは紳士的ですが、娘のルースはあからさまにアマンダたちを見下すような言動をし、アマンダをイラつかせます。

黒人の富豪が白人の平均的な家族を見下す側になっていて、これは昔のアメリカ映画ではありえない構図だな、と思いました。

 

暴走するテスラ車

サイバーテロによって不可解なことが連続して起こるアメリカ。

EV車(電気自動車)として有名な、アメリカのテスラ。

そのEVがセキュリティを突破され乗っ取られ、自動運転で暴走する。

昔のサスペンス、パニック映画にはなかった、自動運転技術が発達した現代ならではの恐怖シーンです。

 

今どきドラマ『フレンズ』にハマっている娘ローズ

ドラマ『フレンズ』はアメリカで1994年~2004年にかけて放送された、超人気恋愛コメディドラマ。

主人公アマンダの娘ローズは今どきの13歳の少女ながら、この『フレンズ』にドハマりしていて、ネットに接続できなくなり、最終話が観られない状態でいることを、延々と愚痴り続けています。

でもいくら超人気だったドラマとは言え、13歳の少女が今から20年程前のドラマにドハマりしている、というのはちょっと変ですよね。

この設定はこの映画の単なるギミックの一つなのかと思っていましたが、なんとストーリーに関わってくるのが面白いと思いました。

 

そして物語は壮大なスケールへ

このサイバー攻撃北朝鮮の仕業だの、中国だのイランだのと言っている中、後半、マンハッタンにキノコ雲が上がるような壮大なスケールへと展開していきます。

 

まとめ

さてこのNetflix映画『終わらない週末』のジャンル、何なのでしょう。

ホラーなのか、パニックなのか、サスペンスなのか、ちょっとジャンル分けに迷うところです。

この映画、そこそこ楽しめましたが、傑作かというと全くそんなことはなく、まさに”そこそこ”楽しめる、という表現がぴったりのパニック、サスペンス映画だと思いました。

唐突に訪れる感のある曖昧なラストは賛否両論のようですが、私は結構好きですね。

まさかエンドロールで「あの曲」が聴けるとは思いませんでした!

 

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原作小説

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