ナオーキのなんでもレビュー

主にネトフリ、アマプラで見た映画やドラマをレビューしていきます!

映画『暗殺者の家』をアマプラで見た感想(ネタバレなし)

とにかくピーター・ローレの悪役演技が光る!

(ネタバレなしのレビューですが、特定のシーンに対する言及はあります)

暗殺者の家(字幕版)

『暗殺者の家』

1934年 イギリス映画 原題:The Man Who Knew Too Much

上映時間 75分

監督   :アルフレッド・ヒッチコック

脚本   :チャールズ・ベネット

キャスト :レスリー・バンクス ピーター・ローレ

 

予告編はこちら↓

目次

 

あらすじ

娘とともにスイスに遊びに来たボブとジルのローレンス夫妻。

そこでルイという男と親しくなるが、舞踏会で一緒に踊っている最中に彼が何者かに撃たれてしまう。ルイは死に際に夫妻にメモのありかを示し、亡くなった。そのメモには国家的暗殺組織の陰謀が示されていた。

しかし敵は娘ベティを誘拐し、知っていることを話せば二度と娘に会うことはできないと脅迫してきた。

ローレンス夫妻の、娘を取り戻すための、そして暗殺を阻止するための戦いが始まる。

 

アルフレッド・ヒッチコック監督について

1899年生~1980年没 イギリス(イングランド)生まれ

「サスペンスの神様」とまで言われる映画界のレジェンド。

イギリスでキャリアをスタートし、『暗殺者の家』『バルカン超特急』などの名作サスペンスを生み出し、1939年アメリカに渡り、『めまい』『北北西に進路を取れ』『鳥』『サイコ』などの、今なお語り継がれる伝説的映画を何本も生み出したサスペンス、ホラー界の巨匠。

現代のサスペンス、スリラー作品にも用いられている、観客の恐怖や不安を駆り立てる演出手法の多くは、彼が編み出したものだと言われている。

 

1956年版について

1956年のアメリカ映画『知りすぎていた男』は、ヒッチコック監督がこの『暗殺者の家』をセルフリメイクした作品として知られています(邦題は違うが原題は同じ)。

1956年版は舞台をモロッコに変え、誘拐されるのも娘から息子に変更されています。

私は遠い昔にこの1956年版を視たことがあって、内容はほとんど憶えていなかったのですが、壮大なオーケストラの演奏の中、暗殺が行われる有名なシーンだけははっきり憶えています。

 

感想

正直、クオリティは物足りない

アメリカ時代の名作の数々、イギリス時代の傑作『バルカン超特急』などの作品と比較すると、正直物足りない印象でした。

それらの作品と比較すると、悪役ピーター・ローレ以外の俳優にあまり魅力を感じないのもそう感じた一つの要因かもしれません。

 

讃美歌を歌いながら会話する

主人公のボブとその相棒が、奇妙な宗教の集会に参加して、その讃美歌のメロディにのせて会話するシーンが面白いと思いました。

このようなシーンは過去に見たことがありません。

 

ピーター・ローレの不気味な悪役演技が光る

ジャケット画像の中心にもなっている通り、この作品の主役は悪役を演じたピーター・ローレかもしれません。

あの不気味な雰囲気を出せる俳優が、現代に存在するでしょうか。

 

捕まったのに、わりと自由な主人公

中盤、主人公ボブが悪の組織に捕まりますが、銃で脅されはしても、縛られることもなく、タバコを吸わせてもらったり、わりと自由に過ごしていることがかなり気になりました。

子供はともかく、体力のある強い男を拘束もしないなんて、この組織はそんなに自信があるのでしょうか。

 

わりとねちっこい銃撃戦のシーン

この作品のラストは悪の組織と警察隊の銃撃戦になりますが、そのシーンがわりと冗長で、警察官に結構犠牲が出たりして、後味もあまりよくありません。

他のヒッチコック作品と比較して、この作品があまりスマートではないと感じるのは、このねちっこい銃撃戦のせいかもしれませんね。

 

まとめ

さて、約90年前のこの作品、初めて観てみましたが、ヒッチコック本人も「才能あるアマチュアの作品」と発言している通り、他のヒッチコック作品と比較するとイマイチ感はありました。

アメリカ時代の作品と比べると、美男美女がまったく登場しないことも1つの特徴かもしれません。

しかし悪役ピーター・ローレの存在感は唯一無二のもので、彼の演技を見るためだけでも、観る価値はあるのではないかと思います。

 

個人的評価 6/10

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